みなさんの情報交流のペ−ジとして又「アンモンナイト」をはじめとする化石や
博物館・イベントなどのお知らせを繰り広げていきたいと思います。
あわせて皆様の情報をお待ちしております。



北大の総合博物館新装オ−プンなる
「アインシュタインド−ム」に化石・恐竜が蘇る

札幌駅北側に広大な敷地を有する北海道大学には貴重な400万点を越える学術標本・資料が所蔵されています。それらを「北海道大学総合博物館 www.museum.hokudai.ac.jp」として公開していくこととなり、一部の公開が平成11年4月より「地球科学分野」として行なわれています。大学施設の中では「農学部」に次ぐ重厚かつ歴史をもつ「理学部本部」が徐々に「総合博物館」として移行し、

今回は中央階段の「アインシュタインド−ム」と呼ばれている3階フロア−の一部が展示コ−ナ−となっています。展示テ−マは「北の大地が大洋と出会うところ−アイランド・ア−ク(島弧)」で岩石・鉱物・鉱床・化石・地層に関する標本が所狭しと並んでいます。
 もちろんアンモナイトや恐竜(ニッポノサウルス)も出演?していますよ。北海道・第一級の地球歴史館ですので是非仲間同士で見学されることをお薦め致します。残念ながら平日(祝除)AM10:00〜PM4:00のみの公開です



今回HP開設にあたり札幌在住のS氏より特別原稿をよせて頂きました。
ユニ−クな「北海道誕生論」ですのでごゆっくりお読み頂ければと思います。

第一章 数億年前の時空間・・・・

  地球誕生から数十億年は宇宙をさ迷い隕石や流星との衝突の繰り返しで、その都度軌道や周期が変っていました。太陽からの灼熱に覆われていた「地球」は徐々に冷却すると共に、偶然?の化学反応によって「水」の誕生をみるのです。大気が安定しさらに「海」の到来により、生命体の誕生、繁殖とともに進化を遂げていきます。しかし隕石落下という数100万年単位で訪れる大異変のたびに「生物」は環境破壊により絶滅の危機に襲われていました。一方地球の大地は年月と共に「殻」も強固になり一つの大陸として成長を重ねていました。それは大陸プレ−ト移動がないため火山はなく、さらに大気の成分が現在と異なり風と雨のない高温多湿環境の世界が「不侵食地形」を形成している状態でした。そして時折訪れる隕石の衝突によって粉塵のごとく舞い上げられた生物が「地層」という堆積によって化石博物館として保存されました。地層を見ることによってその時の生物や環境が推測されるのはそのためです。地球唯一の巨大大陸「パンゲア」大陸の安定は約6000万年前の「白亜紀」で突如終焉と・・・・・(約6000万年以降形成された大陸は存在していない?のです。勿論「陸」「島」はあるのですが・・・・)、その頃は軌道がより太陽に近いため現在の1年より短い周期で、さらに1日は長かったものでした。(現在の地球時間は不変的宇宙時間と異なり、地球の自転・公転により変化するため地球時間50億年は宇宙時間5億年ということもありえる?)太陽のエネルギ−を今の何倍も受容できたことによって、発育も旺盛だったのでしょう。当時蝦夷とジパングは唯一の巨大大陸「パンゲア」のアジア東端に細長く位置していました。

第二章 大陸亀裂の瞬間・・・・

  地層年代「白亜紀」の終わりに大陸は巨大恐竜やアンモナイトが謳歌していたとき突然空が真っ赤になったのでした。地球誕生時以来の「巨大隕石」の突入が起こったのでした。直径500Km前後のこの隕石は偶然にも衝突はせず、かすっただけで再び宇宙へ飛んでいきました。(かすめる条件には巨大隕石が重力により引き寄せられた場合が考えられ、普通の隕石ならば衝突に・・・・)とはいえアフリカ南端近くには幅数100Kmの窪みを残し深さは数10Kmに達したのでした。
  地球の地殻と比較にならないほどの硬質な隕石の衝撃波は地殻の深度約30Kmを越えたため津波のように地球全体に伝わり巨大な地割れが四方に出現しました。(衝突していたら地割れのは発生はないと考えられます。その後数100万年単位で同様の「巨大隕石かすり」が北米や太平洋に数回目撃されています。)プレ−トテクトニクスの始まりです。衝突の勢いに加速された大陸の一部「インド」「オ−ストラリア」は西へ、「アフリカ」「アメリカ」「南極」は分離していきました。またその衝突の一瞬で生命は酸素を奪われ・・・・多くの生物が絶滅・・・・しかし数万年後、海の生物を中心に復活を遂げたのでした。
  この時をきっかけに地球の大気は、以前と異なりより密閉型となったため「雨」が降るようになりました。こうして現在の地球環境のスタ−トが始まったのでした。すなわちプレ−トの移動により地形の褶曲・変化及び火山の形成、雨による地形の侵食と堆積、海水や大気の対流の出現による乾燥やスコ−ルの発生が更なる生命の誕生の引き金になっていきました。当時の蝦夷とジパングは東側の海域プレ−トに押され褶曲し始め南北に細長い「日本海」の誕生が始まろうとしていました。

第三章 異方向プレ−トの衝突溜まり場・・・・・

  分割し漂流始めた大陸は隕石の衝突地点を中心に、後方へ「南極」「南米」左右に「アフリカ」「オ−ストラリア」そして前方には「インド」が動き始めたのです。勿論目に見える速さではありえませんが数1000万年後には球体の地球ゆえに大陸同士の衝突も起こり始めました。ヨ−ロッパ「アルプス」とアジア「ヒマラヤ」の誕生です。一方「ジパング」はその当時、丁度衝突の真裏に当りそれぞれのプレ−トの波及地点となり異方向からの「プレ−ト移動の衝突溜まり場」となったのです。
  「オ−ストラリア」の東北移動でフィピッピン・インドネシアの形成となりそれに伴い台湾以北の東シナ海プレ−トの北上が始まりました。一方太平洋を覆う北米プレ−トは一時「ジパング」の東側を南北にかけ押していましたが・・・・・球体ゆえまもなくカムチャッカ・千島にかけ潜り込みを始めました。カムチャッカプレ−トの分離誕生です。(そのとき蝦夷の道東は存在していませんでした。)同時に北米プレ−トはオ−ストラリア」の東北移動の影響で「ジパング」の南東にかけて分離潜り込みを始めました。「フィリッピンプレ−ト」の分離誕生です。また大陸のアジア東端部は「インド」の衝突での「ヒマラヤ」形成と共に北西に引っ張られることになりました。カスピ海を中心に左廻りに移動し始めたのです。「ヨ−ロッパ」と「アフリカ」衝突の始まりなのです。こうして「ジパング」を取り巻くプレ−トは、「北西に移動する大陸のアジア東端部」「北上する東シナ海プレ−ト」「北西に突き進むフィリッピンプレ−ト」「西進する北米プレ−ト(太平洋)」そして「南西に移動するカムチャッカプレ−ト」の5大プレ−トに確立されたのでした。(方角は当時を基準に)

第四章 札幌の脱臼と東京の骨折・・・・・

  「ジパング」を取り巻く5つのプレ−トの移動は続き、約1000万年前突然バランスが崩れる事になるのです。「インド」の衝突で大陸のアジア東端部(現在のロシア沿岸州と朝鮮半島)は北西に引っ張られ始め、朝鮮半島南部と「ジパング南部(九州)」は強烈に東シナ海プレ−トの押し上げに遭っていた時でした。なんと南北に細長い日本海が東西に開き始めたのでした。さらにアジア東端部のウラジオストックでの地盤のずれが始まりました。日本海の拡大を加速させたのは何と言っても「朝鮮半島」と「ジパング」の骨折といえます。ピョンヤン・東京あたりで、お互いに日本海側に移動していき始めたのです。
  「ジパング」では「北・中・南アルプス」が生まれることになったのです。この事は「ジパング」が北上続けている証拠であるのですが、これだけでは東シナ海プレ−トの移動を吸収できませんでした。ウラジオストックでの地盤のずれが「ジパング」でも起こらざる得なかったのでした。それはプレ−ト潜り込みの「千島海溝」「日本海溝」の合流点に発生し、北西に地盤がずれ始めました(えりも岬・積丹半島ライン)。
  石狩平野・勇払原野の誕生の始まりで、すでに150Kmも離れてしまいました。東北・青森にかけて平行に同様の地盤ずれがあると思われ津軽海峡もきっと陸続きだったことでしょう。そのずれの始まりの頃、境界線では火山活動が連なって起こり今の手稲・積丹として残っています。ずれの一方にもその一部(浜益・増毛)は付帯して離れていきました。脱臼した形のずれはその後北東側が潜り込みを始めましたが前述の岩塊部は潜り込めず褶曲した山地(ピンネシリ)を形成させ隆起するまでの間、留萌・滝川・岩見沢・苫小牧ラインに海を形成させました。一方千島の火山列島は次々と「蝦夷」にぶつかり間もなく知床・釧路地域が付加され今日の原型となりました。東京の伊豆は両方が向かって衝突しているというのが正しいといえるのかもしれませんね。

第五章 1000万年後は蝦夷?分裂・・・・・

  プレ−トは地球内部のマントルの動きによって移動しますが、マントルの動きを左右できるのは数100万年の確率で訪れる「巨大隕石」の衝突以外ないでしょう?。ということは人類の歴史年数から言うと、このままプレ−トは移動し続けるという事になりそうです。「ジッパング」はこれからどんな形に変っていくのでしょうか。1000万年後には・・・・・さらに日本海は東西に広がり「韓国」と「九州」が連なり「大阪」まで東西に一直線になりそうです。西日本は今と変らないですが、その東先端・東京は数10mも隆起し三宅島・八丈島がくっついている事でしょう。日本海拡大の影響で日本アルプスはさらに高く3000mを超え富士山を抜いてしまいます。
  また「蝦夷」に目を向けると、札幌は新しい海峡をはさんで稚内と対峙し、函館の道南も長万部付近で海峡になり一つの「島」になってしまいました。日高山脈を母体とした「新蝦夷」は、えりも岬が東北・宮古島沖に接近し(位置的にはその位置ですが海に沈んでいる可能性も)・・・・千島の「国後島」「択捉島」は釧路周辺に付帯し大きく広がっています。こんなに地形が変化しますがでも心配はいりません?。
  人類のような高等?動物が今後何100万年も生存できるか予想できないからです。過去の長期君臨した生物は高等でなく環境に順応した生物ばかりで・・・・・少なくとも「病院」という施設を必要とする生命体は難しいようですね。現在の「地球」は限りなく無限の条件が重なったもので以前にも約10万年間同様の環境が存在し「人類」の先輩がいました。残念ながら「人類」の生存できる環境は常に「化石」として残ることがなく証明するものは残っていませんが・・・・。美しき「地球」の今後を永遠に観測することとしましょう・・・・・か!